東京藝術大学 工芸科の卒展図録。
表紙に今にも咲きこぼれそうな花のつぼみのグラフィックを配し、学生たちの表現者としての開花を願うデザインにした。
ベース色はシルバーインクながら上質紙系なので鈍い金属の質のような控えめな輝きになっている。

工芸科の図録は毎年A5サイズで統一されている。小さくても図版を十分見せるためにPUR製本を採用した。
それでも少しノドが開かない部分を利用して、扉のデザインは専攻ごとに紙面の陰影のような色のグラデーションをつけて色彩と立体感の組み合わせで遊んでいる。

印刷製本：篠原紙工